本気になった天才の所業

『魔術』という技術が世界に登場してから二世紀。
極東の島国、日本帝国に存在する魔術の名家に、一人の男児が生まれる。
彼には、魔術の才能がなかった。欠片も無かった。魔術師の家系ですらない一般人でも、僅かなりとも持っているという魔力を一切保持していなかったのだ。
優秀な魔術師を輩出する事で家格を上げている名家にとって、魔術の才能を持たない事は許し難い罪でしかない。
父は失望し、母は恥と言った。姉は軽蔑し、妹は侮蔑した。
やがて、彼は抹消される。戸籍を消し去り、生まれてきた事実を消し去り、そして彼自身は未開の原始の森へと捨てられた。
幼い子供であった彼に、そんな場所で生きていく能力はなく、時を置かずして死ぬと誰もが思っていたし、彼本人ですら遠くない死の気配を感じていた。
だが、彼は生き残った。
力を付けて、知恵を磨いて生き残った。
全ては復讐の為。
自分を無き者とした実家への、その価値観を培った世界への復讐の為に。
物語は、彼――刹那が世界の表舞台に上る所から始まる。(サイトの紹介文より)
2020年4月に発売。
元はweb小説(サイトはこちら)。
実は魔術とは別系統の超能力というとんでもな力を持っていて、それで無双するという。ざまぁな感じの前振りなんだけど、それほどこだわっていないというか、チャンスがあればやるけど、粘着質に復讐って感じでもないかなぁ。…まあ、“金持ち喧嘩せず”じゃないけど、十分強くなっちゃったのでどうでもいいというか。
おまけにますます強くなっていて、何やらだんだん人間の範疇を外れそうな…。
全体としては、まあまあ面白かったかな。
★やまぞ~的評価:○
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